9月11日 メルク修道院~ドナウ川クルーズ

メルク修道院からドナウ川クルーズ、首都ウィーンへ

シェラトンホテルのエントランスで 朝になると雨はあがっていたが、天気は曇っていて肌寒い。シェラトンの名門ホテルを楽しむ暇もなく、今日はいつもよりも早く7時30分に出発した。3時間かけてメルクまで行くことになっている。

専属ガイドに案内されてメルク修道院をじっくりと見学

 バスは湖水地方をひた走り、9時にドライブインで休憩をとった後は牧草地帯がつづく道を走る。アウトバーンでは荷台を二つつなげて重そうに走っているトラックを追い越し、高速で走るスポーツカーにはあっという間に追い抜かれた。

メルク修道院 移動時間が長いので、添乗員の川島さんが映画「サウンド・オブ・ミュージック」のDVDをかけてくれた。一昨日、見てきたばかりのザルツブルクの旧市街やザルツカンマーグートの美しい景色、「ドレミの歌」を歌うミラベル宮殿の庭園を映画の中で見ることができた。
 バスは予定通り10時30分にメルクの高台にある修道院に着いた。11世紀に建立されたメルク修道院は18世紀に改築され、バロック様式のオーストリアを代表する建築物となった。「ヴァッハウ渓谷の文化的景観」として2000年にユネスコの世界遺産に登録されている。

エベレンさんと川島さん ここでは、20人ほどのグループに一人の修道院専属ガイドがついて、広い院内を案内してくれる。私たちのツアーには、エベレンさんという背が高く体格のいい女性がついてくれた(写真左の後ろ姿の人、その隣は添乗員の川島さん)。エベレンさんによると、今日は平日だが、5千人もの来場を予定しているという。
 はじめに修道院の歴史がわかる展示室に案内される。十字架や聖書などゆかりの品々が、ショーウインドーに入れて飾られていた。オーストラリア最古と言われるキリストの木像「ローマン十字架」があったり、ハプスブルク家の宝物の数々があったりと展示品はバラエティーにとんでいた。

表裏で16面の祭壇画 木製の質素な棺桶が展示されていたが、これは、底が抜けて遺体だけを墓穴に入れて何度でも使い回しができるようになっているとのこと。ヨーゼフ2世が庶民に質素倹約を命じたことが、こんなところにも現れているようだ。メルク修道院には附属の学校があって、これらの展示品の前でノートをとりながら勉強する学生の姿も見えた。
 ヨルグ・ブロイの手による祭壇画は、8枚の絵でキリストの生涯が描かれ、後ろに回るとさらに8枚の絵が描かれていた。絵はどれもキリストやマリアが痛めつけられている残酷なもので、これらは人間の罪を表しているのだという。

親子そろって白鳥の一家もクルースをしていたドナウ川

メルク修道院の礼拝堂 天井にフレスコ画が描かれている「大理石の間」に入る。祝賀用にも使われていた大広間だ。知恵の神様であるアテナをはじめ神々が天を舞うフレスコ画は、だまし絵の技法も取り入れられている。大理石の間を抜けると、修道院のテラスに出たが、残念ながら工事中で外には出られず、ドナウ川が流れる美しい風景も見ることができなかった。
 らせん階段を降りて入った図書館には、9千冊の本が並べられている。修道院には10万冊の本が所蔵されていて、ここにあるのはごく一部だそうだ。

 館内の見学を終えて、ショップでみやげを買い、修道院近くのレストランで昼食となった。ミニコロッケが3個、鳥のソテーなどが出てきたが、うれしいことにワインを1杯ずつサービスしてくれた。と言うより、はじめから料金にふくまれていたようだ。とにかくうれしいことには変わりない。

ドナウ川を行く白鳥の一家 午後からは、バッハウ渓谷を船で行くドナウ川クルーズを楽しむ。出航の30分も前に船着き場に到着し、並んで乗船を待った。川面には白鳥の一家がいて、親鳥と5、6羽の子どもの鳥が列を作ってすすんでいた。

 やがて私たちが乗る船が着き、景色がよく見えるテラスに腰を掛けた。昨日のように老人会の団体が遅れて乗ってくることもなく、船は定刻にゆっくりと出発した。船上では、ドイツ語からはじまり、英語、イタリア語、フランス語などのあと、最後に日本語のアナウンスのガイドがスピーカーから聞こえてくる。ようやく日本語がはじまるころには、すでに説明する景色は通り過ぎてしまっていて、どこを見ればいいのかさっぱりわからなかった。

さわやかな天気のもとでバッハウ渓谷の景観を楽しむ

崖の上まで植えてあるブドウの木 ドナウ川の両側にはブドウ畑がひろがり、かなり高いところまで段々畑にブドウの木が植えてある。岩がごつごつとした渓谷を切り開き、ここまでブドウ畑を作るのは大変な困難をともなったことだろう。地元の農家のみなさんの苦労がしのばれた。
 ところどころに古い城が建っていて、なかには、建物も城壁も崩れかけた城もあった。世界遺産に登録され、ドナウ川流域ではもっとも美しいと言われるバッハウ渓谷に、世界から多くの観光客が訪れる名所となっている。雲は多かったが、青空の見える天気のなかでのドナウ川クルーズはさわやかだった。

ケーリンガー城跡をバックにして 15時すぎにデュルンシュタインに到着した。船はさらに終着のクレムスまで行くが、私たちはここで下りてバスに乗り換える。デュルンシュタインは観光地となっていて、船着き場からバスの駐車場まで人波がつづいていた。途中、ウエディングドレスを着ているカップルと出会い、みんないっせいにカメラをむける。おめでとうと声を掛けると、花婿がありがとうと言って足早に去っていった。

ウィーン市内に到着 ブドウ畑から見たケーリンガー城跡の景色がすばらしかったので、みんな城をバックに写真を撮りあい、しばしのカメラタイムとなった。そんなこんなで時間がかかり、デュルンシュタインをバスが出たのは16時近くになった。いよいよ最後の目的地、首都ウィーンにむけて出発だ。約1時間ほど走ると、バスはウィーンの街に入った。途中の渋滞もなく、18時前にオーストリア・トレンドホテル・サボイエン・ウィーンに到着した。

いよいよ「音楽の都」ウィーンに到着、ごちそうに舌鼓

 夕食はみんなで市内のレストランに出かけることになっており、集合まで時間があったので、ホテル近くのスーパーに行って、日本に帰ってから職場で配る「バラマキ用」の安いチョコレートをたくさん仕入れた。買ってからよく見ると、チョコはすべてがドイツ製で、妻が買ったウエハースだけがオーストリアのものだった。

上から油をかけるアイボーンステーキ ホテルを出発し、「アルトナー」というレストランまでバスで10分ほど移動する。途中、道路の両側に車がびっしりと路上駐車していた。レストラン近くの路上もバスを駐車するスペースがなく、運転手が苦労していた。
 食事は、子豚のほほ肉が前菜に出た。肉が前菜とはめずらしい。メインも肉で、オーストリア産の有機飼育の牛肉を焼いたアイボーンステーキをいただいた。炭焼きのような感じで、スポイトのようなもので油を上からかけて食べる。あえて網焼きにして脂を落としているのだから、わざわざ油をかける必要はないと思いながら、店員の指示にしたがった。

デザート ステーキは格別にボリュームがあり、ほとんどの人が全部食べられずに残していた。私はもちろん完食したが、おかげで満腹になった。
 デザートは、溶かしたチョコレートケーキをスプーンですくいながら食べる。それにアイスクリームが付いていた。やはりウィーンの料理を味わうと、失礼だが、これまでの食事が田舎料理に思えてしまう。
 食事がゆったりとしていて、時間がかかると聞いていたが、9時前には食べ終わり、ふたたびバスでホテルまで引き返し、9時半に解散となった。
 明日はいよいよウィーン観光だ。

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